蜜柑のご機嫌が戻ったところで、晶はふと思い出した。
晶「そいいえばさ。蜜柑の次元デッキはどうなったんだっけ」
蜜柑「あっ・・・そういえばあいつに取られたままだったわ」
晶「ここじゃあれがないと生死にかかわるから探さないと」
晶は2人の男が対戦していた場所を指さし。蜜柑はデッキを捜しはじめる。
蜜柑「これねー。あーよかった」
晶「あっカードが1枚落ちたよ?これってハーピィ・レディ1?」
蜜柑「なにこれ?前のと少し変わってるみたい」
晶「ちょっとデッキを見せて」
晶は蜜柑からデッキを受け取り中身を見た。
晶「やっぱり・・・前のデッキじゃないね。これはたぶんもう一人デッキだと思う」
蜜柑「じゃあ前のデッキは?」
晶「わからない。ただここにないんだったら・・・本人と一緒に消えちゃったのかもね」
蜜柑「じゃあなんでこっちのデッキは残ってるのよ」
晶「何でだろうね」
ガサガサ・・・
茂みのほうから、何か物音が聞こえる。
晶「待って近くに誰かいる!」
蜜柑「あっ・・・あいつは・・・晶。隠れるわよ」
晶「知り合い?」
蜜柑「いいから」
??「くんくん。この辺りから蜜柑たんの臭いがしたんだな」
蜜柑(あんたは犬かい!)
??「あっ蜜柑たん。見つけたんだな」
蜜柑(なんでばれたのかしら)
蜜柑「何?私に何かよう?」
ロイ「いきなりいなくなってしまったから随分捜したんだな」
蜜柑「目が覚めたらあんたのニヤケ顔があったら誰だって逃げ出すわよ」
ロイ「ボクは蜜柑たんを見ていたかっただけなんだな。それなのに・・・フィアンセの僕を置いていくなんてひどいんだな。ママに言い付けてやるんだな」
蜜柑「まったく親同士が決めた事なんだから真に受けないでよ。だいたい私、あんたみたいなだらしない男はキライなのよ」
ロイ「・・・照れなくていんだな」
蜜柑「ぁぁ。もうだから嫌なのよ。ちょっと晶あんたもなんか言いなさいよ」
晶「蜜柑の知り合い。なかなか面白いね」
晶に対する親しげな空気に気づきロイが話しかけてくる。
ロイ「そこのおまえ。おまえは蜜柑たんとどういう関係なんだな?」
晶「どーって何だろう、ただ一緒に行動してるだけだよ」
ロイ「ボクわかってしまったんだな・・・おまえ蜜柑たん狙いなんだな」
晶「え?」
蜜柑「あんたには関係ないでしょ。早くどっかに消えてよ」
ロイは晶を近くでみたときはっとあることに気付く。
ロイ「あっ前言撤回なんだな。キミの名前を教えて欲しいんだな」
晶「ボク?ボクは晶だけど」
蜜柑「なによ?掌を返した態度取っちゃって気持ち悪いわね。どういうつもり?」
ロイ「女の子に優しくするのは当たり前なんだな」
蜜柑「あんたなにいってんのよ晶は男よ?」
晶「あれ?蜜柑には言ってなかったっけ?」
蜜柑「ぇ・・・まさか本当に?」
晶「うん。でもな困ることはないよね」
蜜柑「問題大有りよ」
晶「何が?」
蜜柑「・・・なんでもないわ。あんたがいけないのよ。早く私たちの前から消えて」
ロイ「イヤなんだな。どこにいようと僕の自由なんだな。こんな美味しいイベントは滅多にないんだな」
蜜柑「・・・わかったわ。じゃあこれで決着を付けましょ」
蜜柑はデュエルディスクを構える。
晶「蜜柑大丈夫?まだやったことないよね?」
蜜柑「相手も初心者だと思うし晶から少し教えてもらったからなんとかなるでしょ」
ロイ「僕を甘くみて貰っては困るんだな。こうみえて大会ではシードで出ているような実力派なんだな」
蜜柑「げげッマジ?」
ロイ「デュエル開始なんだな」
蜜柑&ロイ「デュエル!」
1ターン目
ロイ「僕の先攻ドロー」
ロイ「クランたんを召喚!場にカード2枚を伏せてターン終了なんだな」
黒魔導師クラン 闇 魔法使い族 2 ATK 1200 / DEF 0 自分のスタンバイフェイズ時、相手フィールド上に存在するモンスターの数×300ポイントダメージを相手ライフに与える。 2ターン目
蜜柑「私のターンドロー」
蜜柑「まずはハーピィ・レディ1を召喚するわ。それからハーピィの狩場を発動」
ハーピィ・レディ1 風 鳥獣族 4 ATK 1300 / DEF 1400 このカードのカード名は「ハーピィ・レディ」として扱う。このカードがフィールド上に存在する限り、風属性モンスターの攻撃力は300ポイントアップする。
ハーピィの狩場 フィールド魔法 「ハーピィ・レディ」または「ハーピィ・レディ三姉妹」がフィールド上に召喚・特殊召喚された時、フィールドに存在する魔法・罠カード1枚を破壊する。フィールド上に表側表示で存在する鳥獣族モンスターは攻撃力と守備力が200アップする。 晶「蜜柑今のは先に狩場を使ったほうがよかったかも。そうしたら1枚の伏せを破壊出来たからね」
蜜柑「あっホントね。次からは気をつけるわ」
蜜柑「続けて魔法カード万華鏡−華麗なる分身を発動。デッキからハーピィレディ3姉妹を特殊召喚よ」
万華鏡−華麗なる分身− 通常魔法 「ハーピィ・レディ」または「ハーピィ・レディ三姉妹」がフィールド上に召喚・特殊召喚された時、フィールドに存在する魔法・罠カード1枚を破壊する。フィールド上に表側表示で存在する鳥獣族モンスターは攻撃力と守備力が200アップする。
ハーピィ・レディ三姉妹 風 鳥獣族 6 ATK 1950 / DEF 2100 「万華鏡−華麗なる分身−」の効果でしか特殊召喚できない。 蜜柑「ハーピィの狩場の効果でその伏せを破壊するわ」
ロイ「蜜柑たんあまあまなんだな効果に合わせて伏せてあったおジャマトリオを発動するんだな」
おジャマトリオ 通常罠 相手フィールド上に「おジャマトークン」(獣族・光・星2・攻0/守1000)を3体守備表示で特殊召喚する。(生け贄召喚のための生け贄にはできない)。「おジャマトークン」が破壊された時、このトークンのコントローラーは1体につき300ポイントのダメージを受ける。 おジャマトークン×3(除外) → 蜜柑の場
蜜柑「うーん・・・じゃあ3姉妹で攻撃するわ!」
ロイ「メイン終了に威嚇する咆哮を使うんだな。これで蜜柑たんのモンスターは攻撃宣言できないんだな」
威嚇する咆哮 通常罠 このターン相手は攻撃宣言をする事ができない。 蜜柑「うっ・・・ターン終了よ」
ロイ「僕ちんのターン。ドロー!スタンバイフェイズにクランたんの効果を発動」
ピシッ×5
蜜柑「っ!いったいわね」
ロイ「鞭で打たれる蜜柑たん・・・素晴らしいんだな」
蜜柑 LP 4000 → 2500
蜜柑「何がよ」
ロイ「苦痛に歪む蜜柑たんの表情とてもいいんだな」
蜜柑「あんたおかしいんじゃないの」
ロイ「反抗的なところもまたいいんだな」
ロイ「デュエルを続けるんだな、クランたんにミストボディを装備して、さらに守備にターンエンドなんだな」
ミスト・ボディ 装備魔法 このカードを装備している限り、装備モンスターは戦闘によっては破壊されない。(ダメージ計算は適用する) 蜜柑「場は5枚埋まってしまったわ。魔法除去カードさえ引けたら何とかなるかも・・・」
蜜柑「ドロー!げ・・・何よこのカード」
蜜柑(・・・霊魂消滅・・・駄目だわ使い道がないわ)
蜜柑「ターンエンドよ」
ロイ「ドロー。クランたんの効果で1500ダメージなんだな」
ピシッ×5
蜜柑 LP 2500 → 1000
蜜柑「くっ・・・次のターンで何とかしなきゃ」
ロイ「ターンエンドなんだな」
蜜柑「ドロー!」
蜜柑(このモンスターは!!)
ロイ「蜜柑たんが負けを認めるならここでやめてもいいんだな」
蜜柑「それはこのターンあんたが生きていたらね。魔法カード霊魂消滅!フィールドを墓地のかわりに取り除くわ!」
霊魂消滅 通常魔法 墓地のモンスターをゲームから除外する場合、その代わりとして自分のフィールド上からモンスターを除外する。この効果は発動ターンのみ有効。 蜜柑「そして!3姉妹、ハーピィレディ1、おジャマトークンをそれぞれゲームから除外!」
ハーピィ・レディ三姉妹(フィールド) → 除外
ハーピィ・レディ1(フィールド) → 除外
おジャマトークン(フィールド) → 除外
蜜柑「手札からオーラ・サイクロンを特殊召喚!」
ロイ「モンスターが出て来たところでミスト・ボディを付けたクランたんは倒せないんだな・・・」
ロイ「あれっ僕の場のクランたんは何処にいったんだな?」
蜜柑「オーラ・サイクロンには特殊能力があるの。光属性を除外素材に使った場合、モンスターを破壊することできるわ」
オーラ・サイクロン 風 鳥獣族 8 ATK 2200 / DEF 2200 このカードは通常召喚できない。自分の墓地から風属性モンスター2体を含む3枚のモンスターカードを除外して特殊召喚する。このカードは特殊召喚したターンのエンドフェイズ時に墓地に送られる。このカードの特殊召喚時に除外したカードの属性により以下の効果を得る。
●風属性:このカードは1度のバトルフェイズに2回攻撃できる。
●闇属性:このカードの特殊召喚成功時に相手のライフに500ポイントのダメージを与える。
●炎属性:このカードの特殊召喚成功時に相手の手札1枚を墓地に捨てる。
●水属性:相手の魔法・罠ゾーンのカード1枚を破壊できる。
●光属性:フィールド上のモンスター1体を破壊する。
●地属性:セットされたカード1枚を破壊する。黒魔導師クラン(フィールド) → 墓地
蜜柑「オーラ・サイクロンでダイレクトアタック!」
ロイ LP 4000 → 1800
ロイ「うひぃ・・・でもまだライフは残るんだな!」
蜜柑「まだまだ。オーラ・サイクロンは風属性を除外素材にした時2回攻撃できるわ!続けてオーラ・サイクロンで――」
ロイ「ぎぁぁぁ。降参なんだな。蜜柑たん達の邪魔はしないから攻撃はやめて欲しいんだな!!」
蜜柑「・・・降参?仕方ないわねぇ」
ロイ「助かったんだな。じゃ僕はこれで失礼するんだな」
ロイは負けを認めると、一目散に逃げ出した
晶「意外だなー。蜜柑ってさキツそうに見えて結構やさしいんだね」
蜜柑「ちっ違うわよッ!自分の手を汚したくないだけに決まってるじゃない!」
晶「へぇ・・・w まいいけどさ・・・でさ僕が女の子だとどう困るの」
蜜柑「そ・・・それは・・・いろいろよ」