お兄ちゃんとわたしの決闘(デュエル)にっき


○第十一章○


 ちょうど俺たちの試合が最後だったので、続けて二回戦になった。

 渚ちゃんはすぐ隣で対戦している。

 俺の対戦相手は…女の子だった。

 ミニスカートで、髪をシルバーに染めてピアスやアクセサリーなんかを身につけている。

 カードやってる人には見えないな。

 あと顔はかなり可愛い妹や渚ちゃんと甲乙つけがたいくらいだ。

 だが、俺のタイプではないと断言しておこう。

祐介&女の子「デュエル!」

女の子「よろしくお願いします」

祐介「よろしくお願いします」

1ターン目

女の子「ボクのターンドロー!モンスターをセットしてターン終了だよ」

 ボクっ子とかマジで実在したんだね!

 流石の俺も感動したッ

2ターン目

祐介「俺のターンだ!ドロー!デーモン・ソルジャーを召喚!バトル!」

デーモン・ソルジャー悪魔族4
ATK 1900 / DEF 1500
デーモンの中でも精鋭だけを集めた部隊に所属する戦闘のエキスパート。与えられた任務を確実にこなす事で有名。

 1900のデーモン・ソルジャーで伏せモンスターを攻撃するも攻撃力及ばず弾かれてしまった。

〈デーモン・ソルジャー〉ATK 1900 VS 〈E・HERO クレイマン〉DEF 2000
攻撃ははじき返された!

E・HERO クレイマン戦士族4
ATK 800 / DEF 2000
粘土でできた頑丈な体を持つE・HERO。体をはって、仲間のE・HEROを守り抜く。

祐介 LP 4000 → 3900

 なんだこの固さは・・・。

祐介「リバースカードをセットしてターン終了だ」

3ターン目

女の子「ボクのターンドロー!ヒーローには専用の舞台があるのよ!摩天楼−スカイスクレイパー−発動!」

摩天楼−スカイスクレイパー−フィールド魔法
「E・HERO」と名のつくモンスターが攻撃する時、攻撃モンスターの攻撃力が攻撃対象モンスターの攻撃力よりも低い場合、攻撃モンスターの攻撃力はダメージ計算時のみ1000ポイントアップする。

女の子「E・HERO オーシャンを召喚、E・HERO クレイマンを攻撃表示にしてバトル!」

E・HERO オーシャン戦士族4
ATK 1500 / DEF 1200
1ターンに1度だけ自分のスタンバイフェイズ時に発動する事ができる。自分のフィールド上または墓地から「HERO」と名のついたモンスター1体を持ち主の手札に戻す。

 E・HERO オーシャンの攻撃力は一時的に2500になり、デーモン・ソルジャーは破壊された。

祐介 LP 3900 → 3300

女の子「続けてE・HERO クレイマンで攻撃!クレイナックル!」

祐介 LP 3300 → 2500

 攻撃時に攻撃力1000アップとは厄介なフィールド魔法だ。

女の子「リバースカードを1枚伏せてターン終了」

 これはやられた…。

 次のターン、クレイマンを攻撃してダメージを多く与えたいところだが、破壊した場合、次のスタンバイフェイズにはオーシャンによって墓地から回収されてしまう。

 ここは、オーシャンを倒すという1択しかないのだろう。

4ターン目

祐介「俺のターン!ドロー!」

祐介「魔導戦士 ブレイカーを召喚!」

魔導戦士 ブレイカー魔法使い族4
ATK 1600 / DEF 1000
このカードが召喚に成功した時、このカードに魔力カウンターを1つ置く(最大1つまで)。このカードに乗っている魔力カウンター1つにつき、このカードの攻撃力は300ポイントアップする。また、このカードに乗っている魔力カウンターを1つ取り除く事で、フィールド上に存在する魔法・罠カード1枚を破壊する。

祐介「効果によって魔力カウンターを乗せた後、ブレイカーでオーシャンに攻撃!」

 ブレイカーの攻撃でオーシャンは破壊される。

女の子 LP 4000 → 3600

女の子「オーシャンが破壊された、この瞬間にリバースカードを発動させるわ。ヒーロー・シグナル!」

ヒーロー・シグナル通常罠
自分フィールド上のモンスターが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時に発動する事ができる。自分の手札またはデッキから「E・HERO」という名のついたレベル4以下のモンスター1体を特殊召喚する。

女の子「ボクはデッキからE・HERO スパークマンを特殊召喚するわ」

E・HERO スパークマン戦士族4
ATK 1600 / DEF 1400
様々な武器を使いこなす、光の戦士のE・HERO。聖なる輝きスパークフラッシュが悪の退路を断つ。

祐介「メインフェイズにブレイカーの魔力カウンターを使ってフィールド魔法を破壊する!」

 破壊された事で摩天楼−スカイスクレイパー−の効果は消えた。

祐介「ターン終了だ」

5ターン目

女の子「ボクのターンドロー!あなたのライフはわずか2500。このターンで決着を付けてあげる」

 そういうと女の子は手札から魔法カードを発動した。

 場のスパークマン、クレイマンが融合…いやダーク・フュージョンしてライトニングゴーレムが特殊召喚された。

ダーク・フュージョン通常魔法
手札またはフィールド上から、融合モンスターカードによって決められたモンスターを墓地に送り、悪魔族の融合モンスター1体を融合デッキから特殊召喚する。この効果で特殊召喚したモンスターは、このターン相手の魔法・罠・効果モンスターの効果の対象にならない。(この特殊召喚は融合召喚扱いとする)

E-HERO ライトニング・ゴーレム悪魔族6
ATK 2400 / DEF 1500
「E・HERO スパークマン」+「E・HERO クレイマン」このモンスターは「ダーク・フュージョン」による融合召喚でしか特殊召喚できない。フィールド上に存在するモンスター1体を破壊する事ができる。この効果は1ターンに1度しか使用できない。

女の子「ライトニングゴーレムを特殊召喚して効果発動!ヘルライトニング!」

 俺の場のブレイカーに雷が降り注ぎ破壊された。

 1ターンに1回モンスターを破壊できる能力はかなり強力だ。

 だがまだ俺の場には1ターン目から伏せてあるリバースカードがある。

 …ハッタリだけどな。

女の子「その伏せカードが気になるわね。確認させてもらおうかしら、E・HERO エアーマンを召喚して魔法・罠カード1枚を破壊します」

E・HERO エアーマン戦士族4
ATK 1800 / DEF 300
このカードの召喚・特殊召喚に成功した時、次の効果から1つを選択して発動する事ができる。
●自分フィールド上に存在するこのカードを除く「HERO」と名のついたモンスターの数まで、フィールド上の魔法または罠カードを破壊する事ができる。
●自分のデッキから「HERO」と名のついたモンスター1体を選択して手札に加える。

 伏せられたおろかな埋葬は破壊された。

女の子「ぶっブラフなんていい度胸してるわね」

 フィールドに伏せはなくモンスターもいない。

 俺は絶望した。

 隣のデュエルスペースでは渚ちゃんが勝ちを収めたところで俺の方を見ていた。

 何か言いたげだな。大会中に助言等はできないから言わないのだろうな。

 モンスターゾーンでも魔法・罠ゾーンでもない場所に何かあるのか…。

女の子「バトルフェイズ、ライトニングゴーレムでプレイヤーにダイレクトアタック」

祐介 LP 2500 → 100

祐介「この瞬間手札から手札からモンスター効果を発動!現れろ冥府の使者ゴーズ!」

 逆転のカギは場ではなく手札だったのだ。

 渚ちゃんはこれを気づいていたに違いない。

 俺は戦闘でダメージを受けた為、2400の攻撃力を持つカイエントークンも特殊召喚された。

冥府の使者ゴーズ悪魔族7
ATK 2700 / DEF 2500
自分フィールド上にカードが存在しない場合、相手がコントロールするカードによってダメージを受けた時、このカードを手札から特殊召喚する事ができる。この方法で特殊召喚に成功した時、受けたダメージの種類により以下の効果を発動する。
●戦闘ダメージの場合、自分フィールド上に「冥府の使者カイエントークン」(天使族・光・星7・攻/守?)を1体特殊召喚する。このトークンの攻撃力・守備力は、この時受けた戦闘ダメージと同じ数値になる。
●カードの効果によるダメージの場合、受けたダメージと同じダメージを相手ライフに与える。

女の子「ゴーズを持っているのにブラフ?ありえないわ」

祐介「偶然だね。うん」

女の子「まさか最初から読んでいたの?」

祐介「いや全然。とりあえず先に進めてくれないか」

女の子「…わかったわ。ターン終了よ」

 女の子は納得がいっていないようだった。

6ターン目

祐介「俺のターンドロー!」

祐介「冥府の使者ゴーズをリリース−−偉大魔獣ガーゼットをアドバンス召喚!」

祐介「ガーゼットの攻撃力はリリースしたモンスターの攻撃力の2倍で5400になるぜ!」

偉大魔獣 ガーゼット悪魔族6
ATK 0 / DEF 0
このカードの攻撃力は、生け贄召喚時に生け贄に捧げたモンスター1体の元々の攻撃力を倍にした数値になる。

祐介「ガーゼットでライトニングゴーレムを攻撃!」

 ライトニングゴーレムは破壊された。

女の子 LP 3600 → 600

祐介「さらに、カイエントークンでエアーマンを攻撃!」

女の子 LP 600 → 0

デュエル終了!!
勝者――祐介!!

 あっさり勝ってしまった。

祐介「ありがとうございました」

 なんとか準決勝に進める事ができたとか思っていると、相手の女の子が話かけてきた。

??「あんたなかなか強いわね。名前くらい教えなさい」

祐介「俺か?ハンドルネームんとこに書いてるだろ?轟祐介だよ。キミは?」

アリサ「私?私は須藤アリサ。次に戦う時は私が勝つんだから覚えておきなさいよ」

祐介「アリサちゃんね。覚えておくよ」

 そういってアリサちゃんは席を立った。

 そいや一人称ボクじゃなかったなぁとか思いつつ、ふと横を見ると渚ちゃんが不機嫌そうな顔でこちらをみてる。

 やばっ。俺なんかやったか?

渚「祐介さん楽しそうでしたね。ああいうタイプの女の子が好きなんですね」

 あのやり取りのどこが楽しそうに見えたんだろう。

祐介「全然そんなことないよ。俺は渚ちゃんみたいなタイプのほうが…」

 おっとつい本音が…。

 妙な空気になったところで準決勝が始まった。

 対戦相手は見るからに強そうなおじさんだ。

 デッキシャッフルの様子だけで大会慣れしてるのが分かるくらいだ。

 そんな時、先ほど店から出て行ったアリサちゃんが戻ってきた。

祐介「あれ?アリサちゃん帰ったんじゃなかったの?」

 アリサちゃんは缶の紅茶を見せながら。

アリサ「ちょっと飲み物を買いに出ただけよ」

祐介「あっそうなんだ」

アリサ「せっかくだから、あんたの負けるさまを見届けてあげるわ」

 素直じゃないなぁ


○第十二章○


 時間になったので対戦始まった。

 じゃんけんの結果、先攻はおじさん。

祐介&おじさん「デュエル!」

1ターン目

おじさん「ドロー、スタンバイ、メインフェイズ。レスキューキャットをプレイ」

レスキューキャット獣族4
ATK 300 / DEF 100
自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードを墓地に送る事で、デッキからレベル3以下の獣族モンスター2体をフィールド上に特殊召喚する。この方法で特殊召喚されたモンスターはエンドフェイズ時に破壊される。

おじさん「続けてレスキューキャットの効果。レスキューキャットをコストとして墓地へ送り、デッキからレベル3以下獣族モンスター2枚を特殊召喚」

 X−セイバー エアベルンとコアラッコが特殊召喚された。

コアラッコ獣族2
ATK 100 / DEF 1600
このカード以外の獣族モンスターが自分フィールド上に表側表示で存在する場合、相手フィールド上に表側表示で存在するモンスター1体の攻撃力をエンドフェイズ時まで0にする事ができる。この効果は1ターンに1度しか使用できない。

X−セイバー エアベルン獣族3
ATK 1600 / DEF 200
このカードが直接攻撃によって相手ライフに戦闘ダメージを与えた時、相手の手札をランダムに1枚捨てる。

おじさん「そして特殊召喚した2枚を墓地に送りナチュルビーストをシンクロ召喚」

ナチュル・ビースト獣族5
ATK 2200 / DEF 1700
地属性チューナー+チューナー以外の地属性モンスター1体以上
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、自分のデッキの上からカードを2枚墓地へ送る事で、魔法カードの発動を無効にし破壊する。

 シンクロとは場のチューナーとチューナー以外のモンスターを墓地に送りエクストラデッキからシンクロモンスターを特殊召喚する行為だ。

 ナチュルビーストの効果はほとんどコストなしで魔法が打ち消されてしまう為、罠とモンスター効果で対処するしかないみたいだ。

おじさん「これでキミはナチュルビーストを倒さない限り魔法は使えないね」

祐介「まだ、罠とモンスター効果があるから大丈夫ですよ」

 俺は負けじと発言すると、おじさんはわざとらしくカードを落とした。

おじさん「おっと、手が滑った」

王宮のお触れ永続罠
このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、このカード以外のフィールド上の罠カードの効果を無効にする。

 …俺の額から嫌な汗が流れはじめた

おじさん「見せてしまったこのカードを伏せてターン終了」

 …この人、揺さぶりをかけてきたぞ。

 3連戦でかなり疲れているのでかなり堪えるが、そんな事は言ってられない。

 …今は妹から借りたこのデッキを信じるしかない。

2ターン目

祐介「俺のターンドロー!」

おじさん「ドローフェイズに王宮のお触れを発動!」

 ドローしたカードを見た俺はテンションが上がってきた。

祐介「いくぜ!ジャイアント・オークを攻撃表示」

ジャイアント・オーク悪魔族4
ATK 2200 / DEF 0
このカードは攻撃した場合、バトルフェイズ終了時に守備表示になる。次の自分ターン終了時までこのカードの表示形式は変更できない。

 おじさんもレベル4以下で攻撃力同等なモンスターが出てくるとは思わなかったのか明らかに焦りの表情がになっている。

 …チャンスだ。

祐介「よし!バトルフェイズに移行し、ジャイアント・オークでナチュル・ビーストに攻撃」

〈ジャイアント・オーク〉ATK 2200 VS 〈ナチュル・ビースト〉ATK 2200
相殺!

 ジャイアント・オークとナチュル・ビーストは相殺したのでモンスターはいなくなった。

祐介「メインフェイズ2にサイクロンを発動して王宮のお触れを破壊!」

サイクロン速攻魔法
フィールド上の魔法または罠カード1枚を破壊する。

 おじさんが王宮のお触れを故意に見せてくれたおかげで罠を無駄に使う前に破壊できた。

祐介「リバースカードをセットしてターン終了」

3ターン目

おじさん「ドロー、スタンバイ、メインフェイズ。ライオウを攻撃表示」

ライオウ雷族4
ATK 1900 / DEF 800
このカードが自分フィールド上に表側表示で存在する限り、お互いにドロー以外の方法でデッキからカードを手札に加える事はできない。自分フィールド上に表側表示で存在するこのカードを墓地へ送る事で、相手モンスター1体の特殊召喚を無効にし破壊する。

祐介「激流葬を発動!モンスターを全て破壊!」

激流葬通常罠
モンスターが召喚・反転召喚・特殊召喚された時に発動する事ができる。フィールド上に存在するモンスターを全て破壊する。

 ライオウを破壊するとおじさんは舌打ちしながらエンド宣言をした。

4ターン目

祐介「俺のターンドロー!終末の騎士を召喚!効果によってデッキから堕天使ルシファーを墓地に送るぜ」

終末の騎士戦士族4
ATK 1400 / DEF 1200
このカードが召喚・反転召喚・特殊召喚に成功した時、自分のデッキから闇属性モンスター1体を選択して墓地に送る事ができる。

祐介「バトル!終末の騎士でダイレクトアタック!」

おじさん LP 4000 → 2600

祐介「ターン終了」

5ターン目

おじさん「ドロー、スタンバイ、メインフェイズ。デスカリバーナイトを召喚してバトルフェイズ」

死霊騎士デスカリバー・ナイト悪魔族4
ATK 1900 / DEF 1800
このカードは特殊召喚できない。効果モンスターの効果が発動した時、フィールド上に表側表示で存在するこのカードを生け贄に捧げなければならない。その効果モンスターの発動と効果を無効にし、そのモンスターを破壊する。

おじさん「デスカリバーナイトで終末の騎士に攻撃!」

 終末の騎士は破壊された。

祐介 LP 4000 → 3600

 その頃、隣では渚ちゃんの勝ちが確定したようだ。

 妹も渚ちゃんも上級者だったのね。

 つまり、俺かおじさんのどちらか勝った方が決勝で渚ちゃんと戦う事になるわけだ。

おじさん「メインフェイズ2にカードを1枚伏せてターン終了」

6ターン目

祐介「俺のターンドロー!」

 おじさんの場には1900の攻撃力を持つデスカリバーナイトがいる…。

 今の手札では太刀打ちできるレベル4以下のモンスターはいない。

 …待てよ。

 デスカリバーナイトは強制効果なのか?

 だとしたらなんらかの形でモンスター効果を発動させればデスカリバーナイトを墓地送りにできるわけか。

 作戦は決まったな。

祐介「俺はキラー・トマトを攻撃表示で出してバトル」

キラー・トマト植物族4
ATK 1400 / DEF 1100
このカードが戦闘によって破壊され墓地へ送られた時、自分のデッキから攻撃力1500以下の闇属性モンスター1体を自分フィールド上に表側攻撃表示で特殊召喚する事ができる。

祐介 LP 3600 → 3200

祐介「キラー・トマトが戦闘で破壊された時に効果を発動!」

おじさん「デスカリバーナイトをリリースしてキラー・トマトの効果を無効にし破壊する」

祐介「ターンエンドだ」

7ターン目

おじさん「ドロー、スタンバイ、メインフェイズ。コアラッコ、エアベルン、レスキューキャット、デスカリバーナイト、ナチュルビーストの5枚を選択して貪欲な壺を発動」

 おじさんは選択した5枚を戻して2枚引いた。

おじさん「今日は猫に好かれているみたいだ。レスキューキャットを召喚」

おじさん「レスキューキャットを墓地へ送り、エアベルンと素早いモモンガを特殊召喚」

素早いモモンガ獣族2
ATK 1000 / DEF 100
このカードが戦闘によって墓地へ送られた時、自分は1000ライフポイント回復する。さらにデッキから同名カードをフィールド上に裏側守備表示で特殊召喚する事ができる。その後デッキをシャッフルする。

おじさん「バトルフェイズ。エアベルンでダイレクトアタック」

祐介 LP 3200 → 1600

おじさん「エアベルンの効果で手札を1枚捨てて貰おうか」

祐介「手札破壊効果より前に、ゴーズのモンスター効果を発動!」

冥府の使者ゴーズ悪魔族7
ATK 2700 / DEF 2500
自分フィールド上にカードが存在しない場合、相手がコントロールするカードによってダメージを受けた時、このカードを手札から特殊召喚する事ができる。この方法で特殊召喚に成功した時、受けたダメージの種類により以下の効果を発動する。
●戦闘ダメージの場合、自分フィールド上に「冥府の使者カイエントークン」(天使族・光・星7・攻/守?)を1体特殊召喚する。このトークンの攻撃力・守備力は、この時受けた戦闘ダメージと同じ数値になる。
●カードの効果によるダメージの場合、受けたダメージと同じダメージを相手ライフに与える。

 ゴーズと攻撃力1600のカイエントークンを守備表記で特殊召喚した。これで次のターンゴーズで反撃できる。

おじさん「エアベルンの効果でこちらの手札を墓地へ」

 俺の手札からデーモン・ソルジャーが墓地に捨てられた。次のターンに出すつもりだったのに…。

おじさん「バトルフェイズを終了し、メインフェイズ2へ。エアベルンと素早いモモンガを墓地に送り、ナチュルビーストをシンクロ召喚」

 また、最初のターンに出てきた厄介なモンスターだ。

おじさん「おっと忘れるところだったが、地砕きを発動してゴーズを破壊だ」

地砕き通常魔法
相手フィールド上に表側表示で存在する守備力が一番高いモンスター1体を破壊する。

おじさん「ターン終了」

8ターン目

祐介「俺のターンドロー!」

 よし!まだ勝機はある。

祐介「墓地から、闇属性悪魔族を3枚、光属性天使族を1枚をゲームから除外――」

おじさん「キミの墓地に光属性の天使などなかったはずだ?」

祐介「終末の騎士で墓地に送った、堕天使ルシファーは元天使…光属性としても扱うんだ」

堕天使ルシファー天使族6
ATK 1800 / DEF 2000
このカードは通常召喚できない。自分の墓地の闇属性モンスター2体をゲームから除外して特殊召喚する。このカードがフィールド上に存在する限り、自分のバトルフェイズ中のみ全ての相手のモンスターの攻撃力は300ポイントダウンする。また、このカードがフィールドか墓地に存在する場合、このカードの属性は「光」としても扱う。※非OCG

祐介「いでよ!天魔神ノーレラス!」

天魔神 ノーレラス悪魔族8
ATK 2400 / DEF 1500
このカードは通常召喚できない。自分の墓地の光属性・天使族モンスター1体と闇属性・悪魔族モンスター3体をゲームから除外した場合のみ特殊召喚する事ができる。1000ライフポイントを払う事で、お互いの手札とフィールド上のカードを全て墓地へ送り、自分のデッキからカードを1枚ドローする。

おじさん「ま、まさか…」

おじさん「…なーんて言うと思ったかな」

 おじさんはニヤリと笑いリバースカードを発動していた。

おじさん「天魔神 ノーレラスの特殊召喚に対して、ライフを800支払い。王宮の弾圧を発動させて貰おう」

おじさん LP 2600 → 1800

王宮の弾圧永続罠
800ライフポイントを払う事で、モンスターの特殊召喚及び、モンスターの特殊召喚を含む効果を無効にし破壊する。この効果は相手プレイヤーも使用する事ができる。

 このカードの発動には渚ちゃんやアリサちゃんも動揺していた。

アリサ「シンクロと相性最悪の王宮の弾圧ですって!」

 アリサちゃんがそういうと近くにいた渚ちゃんはこう返す。

渚「一般的には噛み合わないと言われてますが、プレイングさえ間違えなければ組み合わせられるみたいですよ」

アリサ「自分の特殊召喚は発動せず、相手に合わせて発動。あとは弾圧が無くなるまで通常召喚で対応するわけね」

渚「そうです」

アリサ「ていうかあなた、轟祐介の知り合いよね?」

渚「私ですか?」

アリサ「そう。あなた…ってまず私から名乗るのが礼儀よね。私は須藤アリサよ。よろしくね」

渚「こちらこそよろしくお願いします。私は大原渚です。アリサさんの事は知ってますよ。祐介さんの対戦相手で十代くんデッキだった方ですよね?」

アリサ「そうなのよ。あなたのデッキはカイザー亮デッキだったわね」

 外野で話し込む声が聞こえるが今は集中して次の手を考えなければならない。

 といっても…もう決まってるんだけどね。

おじさん「ノーレラスは残念ながら特殊召喚が成功しなかったね。まだ他にやり残した事があるかな?」

祐介「ええ、まだ俺のターンは終わっちゃいませんよ」

 そう…俺の手札には一緒に戦ってきたエースモンスターが残されている。

祐介「カイエントークンをリリース−−邪帝ガイウスをアドバンス召喚だっ!」

邪帝ガイウス悪魔族6
ATK 2400 / DEF 1000
このカードの生け贄召喚に成功した時、フィールド上に存在するカード1枚を除外する。除外したカードが闇属性モンスターだった場合、相手ライフに1000ポイントダメージを与える。

祐介「邪帝ガイウスの効果でナチュル・ビーストをゲームから除外!さらにダイレクトアタック!」

おじさん「まだ切り札を持っていたとはな…私の負けのようだ」

おじさん LP 1800 → 0

デュエル終了!!
勝者――祐介!!

祐介「よっしゃ!俺の勝ちだ!」

 周りのギャラリーからおおっとどよめきが聞こえた。

 なんとか勝てたおじさんはどうも優勝候補だったらしい。

 次は渚ちゃんと優勝決定戦だ。



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