第一話 コンボ


○ショップ前○


 ボクは大原海12才だ。遊戯王デュエルモンスターズというカードにハマっている。

 仲間内では負け無しで、今日は大会に初参加しようと思いあるカードショップまで来た。

 デッキ調整は済んでいる、受け付けを終え、手持ち無沙汰になったボクは辺りを見回してみた。

 何人かで来てるヤツは仲間内でデッキ調整なんかをやっている

海「・・・ボクも誰かを連れてこればよかったぁ」

 海は少し気落ちしていると不意に背後から声をかけられた。

??「そこのキミ。もしよかったら大会前のデッキ調整に付き合ってくれない?」

海「ん?ボクですか?」

??「うん、君よ キ ミ」

 女の人だった。海より少し年上だろうか黒髪を後ろで束ねた色白な少女だった。どこかで見た事があるようなないような・・・。

??「ライフは4000ね。じゃ行くよ」

海「はい!」

??&海「デュエル!」

1ターン目

海「ボクのターンドロー!サファイアドラゴンを召喚してターン終了」

サファイアドラゴンドラゴン族4
ATK 1900 / DEF 1600
全身がサファイアに覆われた、非常に美しい姿をしたドラゴン。争いは好まないが、とても高い攻撃力を備えている。

2ターン目

??「私のターンドロー!手札からアトランティスの戦士を捨て、デッキから伝説のアトランティスを手札に加えるね。そして、伝説のアトランティスを発動!」

アトランティスの戦士水族4
ATK 1900 / DEF 1200
このカードを手札から墓地に捨てる。デッキから「伝説の都アトランティス」1枚を手札に加える。

アトランティスの戦士(手札) → 墓地

伝説の都アトランティスフィールド魔法
このカードのカード名は「海」として扱う。手札とフィールド上の水属性モンスターはレベルが1つ少なくなる。フィールド上の水属性モンスターは攻撃力と守備力が200ポイントアップする。

 あたり一面に水没した都市の風景が広がる!

??「このカードは水属性モンスターの攻撃力が200アップして、手札か場の水属性モンスターのレベルを下げるわ」

ギガ・ガガギゴ爬虫類族5
ATK 2450 / DEF 1500
強大な悪に立ち向かうため、様々な肉体改造をほどこした結果恐るべきパワーを手に入れたが、その代償として正義の心を失ってしまった。

??「アトランティスの効果で星4となっているギガ・ガガギゴを通常召喚よ」

海「わっ。いきなり星5モンスターですか!」

??「ギガ・ガガギゴでサファイアドラゴンを攻撃よ」

主催者「では大会の手続きが終わったので、呼ばれた人はこちらに来て下さいね」

 バトルフェイズ中に主催者から声がかけられた。大会の準備ができたらしい。

主催者「Dグループは大原君と・・・etc」

海「あっ呼ばれたので行きます」

??「じゃあね。ウォーミングアップに付き合ってくれてありがと。がんばってね」

海「はい!ありがとうございました」


○対戦ルーム○


主催者「対戦相手が来たら始めて下さいね。ルールでわからないところがあれば私に聞いて下さい。」

海「ボクの相手はと・・・来てないみたいだな。すみません相手が来ていないんですがどうすればいいですか。」

主催者「相手があと10分以内に来なかったから君の不戦勝ちです。少し待っていてください。」

海「はい」

海(ちょっと拍子抜けだなぁ・・・)

 少し遅れて、一人入ってきた。先ほどの女の人だ

紅葉「あっキミはさっきのー。そういえば自己紹介がまだだったわね。私は竜崎紅葉よ。もみじって呼んでね」

海「あっボクは大原海です。よろしくお願いします。」

紅葉&海「デュエル!」

 序盤は攻防が続き、やや海が優勢だった

6ターン目

紅葉LP 1000手札:5
伏せ1、伝説の都アトランティス〈表側表示〉
無し
洞窟に潜む竜〈表守備〉、サファイアドラゴン〈表攻撃〉
伏せ1
LP 2400手札:なし

海「ボクのターンドロー! 洞窟に潜む竜をリリースしてデーモンの召喚をアドバンス召喚して攻撃!」

アビス・ソルジャー(場) → 墓地

紅葉「罠カードオープン!竜巻海流壁!このカードは海があるとき私へのダメージを0にするカードよ」

海「うーんと・・・じゃあターン終了だよ」

7ターン目

紅葉「私のターン!ドロー!」

紅葉「魔法カード大寒波!を発動するわ!」

海「大寒波って?」

大寒波通常魔法
メインフェイズ1の開始時に発動可能。次の自分のドローフェイズまで、お互いに魔法・罠カードの効果の使用及び発動・セットはできない。

紅葉「大寒波は、次の私のターンまで魔法・罠を発動と伏せることができなくなるカードよ。チェーンはよかった?」

海「よくわかんないけど。いいです」

紅葉「墓地のアビス・ソルジャーをゲームから除外して、水の精霊アクエリアを特殊召喚するわ!」

アビス・ソルジャー(墓地) → 除外

水の精霊アクエリア水族4
ATK 1600 / DEF 1200
このカードは通常召喚できない。自分の墓地の水属性モンスター1体をゲームから除外して特殊召喚する。相手スタンバイフェイズ毎に相手の表側表示モンスター1体の表示形式を変更する事ができる。そのモンスターはこのターン表示形式を変更できない。

紅葉「そして、水の精霊アクエリアをリリースして――このモンスターをアドバンス召喚するわ」

紅葉「海竜―ダイダロス!」

 水の柱がフィールドに出現し!そこから巨大な体躯を持つ海竜が姿を現した!

海「なにそれ!すげーカッコイイ!!」

紅葉「ダイダロスはおねいさんの切り札モンスターよ!」

紅葉「そして、ダイダロスの効果を使うわよ!海を墓地に送り――ダイダルウェイブ!」

 ダイダロスは場のカードとともに潜水し、ダイダロスだけ戻ってきた。

海「ボクのカードがぁ・・・」

紅葉「ダイダロスの攻撃!リヴァイアストリーム!」

海 LP 2400 → 0

デュエル終了!!
勝者――海!!

海「何で勝てなかったんだろ・・・仲間内じゃ負けたことなかったのに!」

紅葉「うーん。キミのデッキは単体攻撃力が強いモンスターがたくさん投入されてるけど、コンボカードがないわね」

海「コンボカード?」

紅葉「そうよ。2枚以上のカードで真価を発揮するカードの組み合わせのことよ。組み合わせ方によってコンボが色々あるから奥が深いわ」

海「あっそっかー!」

主催者「1回戦の全試合が終わったので2回戦に入ります。負けた方は席を譲ってください」

紅葉「あっそろそろ行かないとじゃまたね」

海「ダイダロス・・・カッコよかったなぁ!」

 こうして海の大会初参戦は幕を閉じた。

 大原海の記録・・・一回戦負け



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