第二話 狙ったカードをパックで当てるのって難しいよねぇ


○カードショップ前○


 ここは海がよく通っている小さなカードショップ。レジの前には海が陣取ってパックを見ている。

 パック名 ”大海原の使者”大いなる海の魔物を君の手に!

 …ちなみに海が狙っているカードはこのパックに収録されている「海竜−ダイダロス」のカードだ。

 レアリティはウルトラレアとレリーフの2種類で狙って当てるのは相当難しい。

海「今度こそ・・・おじさんこのパック下さい」

おじさん「ほい毎度。じゃ150円ね」

 軽くなった財布から150円を手渡す海。

海「これが最後の150円だ!もうお小遣いは無い・・・ここで引かなけりゃデュエリストじゃないぜ!」

由紀「あっ海ったらまたこんなとこで油売ってるー」

海「おっ由紀か!奇遇だな〜!」

 ショップの外から声をかけてきたのは、幼馴染の由紀だ。ずーっと僕と同じ学校に通っている。いわゆる腐れ縁だ。

由紀「”奇遇だな〜!”じゃないでしょ?もうすぐ塾がはじまっちゃうわよ」

海「僕のデュエリストとしての資質を試してるんだ!」

由紀「え?資質って?」

海「この最後の1パックでダイダロスをゲットするんだ!」

由紀「じゃ私先に行ってるからね」

海「えー?ちょっと一緒に見てってよー」

由紀「しょーがないわねー」

 海は恐る恐るパックのビニールを破った!そして一番下にあったレアカードは…

海「あっこれは!」

由紀「狙ってるカードは出たの〜?」

海「ほらみろよ?やっぱり俺は運命力が・・・ん?あれ?」

由紀「あれ?名前少し違うんじゃない?」

海「別のカードか。でも、これ今作ってるデッキに使えそうかもな!」

由紀「ダイダロスをリリースして特殊召喚する。ってダイダロスないと出せないんじゃないの?」

海「えー。ダメかぁー」

由紀「あっ。もうこんな時間!先にいってるわよー」

海「ちょっと待ってくれよー」


○放課後○


海「あー。ショックだぜー。ダイダロスが当てられないなんてさー。おかげで小テストにも集中できなかったぜー」

由紀「それはいつもでしょ〜?」

??「おーい。大原ー!さっきの小テストどうだった〜?」

 少し離れたところから話しかけてきたのは友達の播磨だ。播磨堅二。播磨堅二なのハリケーンという愛称で呼ばれている。彼も海と同じくデュエルモンスターズをやっている。

海「全然ダメー。ハリケーンお前は〜?」

播磨「いや俺も全然ダメだ。ちょっと気になってる情報があってさー。ほとんど上の空だったぜ」

由紀「播磨くんは何が気になって集中できなかったの?」

播磨「竜崎さん!よくぞ聞いてくれました!大海原の使者ってパックあるだろ?あれにさシークレットレアのカードが一種類入っているらしいんだ!」

 ちなみにシークレットレアとは1箱に一枚ぐらい入っているカードだ。カード表面にでこぼことした加工がされているのが特徴である。

海「どんなカードなんだ〜?」

播磨「なんでも、ダイダロスをリリースして出せるカードなんだってさー…見てみたいよなー」

由紀「そうなんだー」

海「ダイダロスをリリース?あっひょっとして!」

 塾に来る前に当てたショップでゲットしたカードを取り出す海

海「じゃーん!もしかしてこれじゃないか?」

播磨「あっ・・コレだよ!お前いつのまに当てたんだよ!」

海「スゲーだろ?今日の朝当てたんだぜ!」

播磨「今度これを使ったデッキでデュエルしろよな!」

海「いや、実は僕まだダイダロス持ってないんだよ」

播磨「だせねーじゃん。俺は持ってないし・・・あっ竜崎さんは持ってない?」

由紀「私?うーん私は持ってないわー。あっでもお姉ちゃんなら持ってるかも?」

海「あれっ由紀んとこって姉ちゃんいたっけ?」

由紀「いないわよ。あっお願いちゃんっていうのは近所のお姉さんの事よ。たまーに遊んで貰うんだー」

播磨「おっじゃあ今度会せてもらえよー。でトレードしてもらうとかね」

海「そうだな〜!」

由紀「わかったわ。聞いておくわね」


○数日後、カードショップ前○


 待ち合わせ場所に来た海。

海「あっ来た来た。こっちだぜー」

由紀「遅れちゃってごめんね。お姉ちゃんちょうどカードショップにいってるみたいよ」

海「いつものとこか?」

由紀「そっちじゃなくて、最近できたデパートの売り場なんだって――」

由紀「あれ?そういえば、播磨くんは?」

海「ハリケーンはなんかアイス食すぎて体調不良なんだってさ」

由紀「どんだけー」


○おもちゃ売場○


 デパートに到着した二人はおもちゃ売場まで来た

由紀「あっいたわ。お姉ちゃん」

??「あっ由紀ちゃん遅かったわねー。お姉さん心配してたのよん」

海「あっ」

??「あっ確か君は、大会の時にあった男の子よね?」

海「そうです!僕海っていいます」

紅葉「私は紅葉よ。よろしくねー。君の事は由紀ちゃんから聞いてるわよー」

由紀「あっ知り合いだったんだ」

海「うん。この間の大会の時に一回会ってるんだよ。ていうかあれから僕ダイダロスデッキを作ってるんですよ。ダイダロスはまだ手に入ってないけど・・・」

紅葉「あらそう?ダイダロスねえー。お姉さんもメインデッキに使ってるから余りはあったかしら〜」

海「やっやっぱり。そうですよねー」

紅葉「あっちょうど、一枚あったわよん」

海「ホントですか!」

紅葉「これなら出せるかな。君はどんなカード交換に出せる?」

海「ファイル持って来ました。これです」

 紅葉はカードファイルをパラパラとめくって一枚を指さした。

紅葉「じゃあ同じくらいのレアリティのタイラント・ドラゴンとノーマルのサファイアドラゴンでどうかしら?炎属性はちょっとマイナーだからこれくらいじゃない?」

海「あっこれすかっ!使わないし全然オッケーです」

紅葉「交渉成立ね。はいこれ」

海「ありがとうございます。これでデッキが出来るぜ」

由紀「海。よかったわねー海」

海「ああ由紀のおかげでもあるし・・・ありがとう」

由紀「わっ私何もしてないよ」

紅葉「それで・・・はい!これ由紀ちゃんにあげる」

 紅葉は今交換したタイラントドラゴンとサファイアドラゴンを由紀に差し出した

由紀「えっ私に?」

紅葉「持ってても使わないからね?由紀ちゃんなら使うでしょ?」

由紀「えっもらっていいの?」

紅葉「特別大サービスよ〜。由紀ちゃんにはもっと強くなってもらなわきゃね〜」

由紀「それってどういう意味?」

海「弱くて相手にならないって意味じゃないか?(笑)」

由紀「あーひどーい」

 こうして海は1枚目のダイダロスをゲットしたのであった。



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